ドラール錠(15mg/20mg)のすべて
特長
ドラール錠は効果持続時間が非常に長い睡眠薬になります。
熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒などの不眠症状がある方に
効果がありますが、食事との相互作用を持つ為に
服用には注意が必要になります。
このドラール錠は
長時間型ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類されます。
併用禁忌として
「食物」があります。
胃の中に食事内容物があると
血中濃度が2〜3倍になる事が判明しており
食事から最低でも3時間程度は服用しない必要があります。
*中途覚醒*
寝ている時に何度も目が覚めてしまうなどの状態
*熟眠障害*
寝ているはずなのにぐっすりと満足感が得られない状態
睡眠の質への影響
ドラール錠の睡眠の質への影響を
レム、ノンレム睡眠から見てみると下記のようになります。
詳細なデータが開示されておらず不明となっています。
ただし服薬中止時の反跳性不眠やREM睡眠の反跳は
みられないとの報告があります。
【参考】
一般的なベンゾジアゼピン系睡眠薬は
深い睡眠を減少させ浅い睡眠を増加させる作用をもち
眠る事は出来るが睡眠の質は悪化する事が多い。
*関連記事:ノンレム睡眠とレム睡眠って?
作用時間(効果持続時間)
非常に効果が持続する睡眠薬となります。
1回服用して血中濃度が半分になるまでに
なんと約36時間もかかるぐらいです。
ドラール錠 | 詳細 |
---|---|
タイプ | 長時間型 |
半減期 | 約36時間 |
作用発現時間 | 不明 |
効果持続時間 | 12時間以上 |
ドラール錠の副作用
長時間型睡眠導入剤であるドラール錠は
超短時間型睡眠薬、特にハルシオンで起こる可能性が高い
一過性前向性健忘が起こる可能性はあまりありません。
また短時間型で起こりやすい
反跳性不眠などが起こりにくくなっています。
しかしながら効果の持続が長く
翌朝起きる事出来ないなどの持ち越し効果が
起こる可能性が高くなっています。
依存性、耐性のまとめは下記のようになります。
ドラール錠 | 詳細 |
---|---|
依存性 | 生じる可能性あり |
耐性 | 生じる可能性あり |
*関連記事:依存や耐性って何の事?
2017年3月に「連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること」という重要な基本的注意が追加されました。
薬価
睡眠薬の中では非常に高価な薬剤となります。
しかしながらジェネリック医薬品が発売されていますのでそちらを選択するのもいいかと思われます。
規格 | 薬価 |
---|---|
ドラール錠15mg | 90.6円 |
ドラール錠20mg | 107.7円 |
*次回の薬価改定はH30年4月になります。
ジェネリック医薬品
レンドルミン錠は既に特許が切れている為
ジェネリック医薬品が発売されています。
メーカー | 医薬品名 |
---|---|
東和薬品 | クアゼパム錠15mg「トーワ」 |
日医工 | クアゼパム錠15mg「日医工」 |
陽進堂 | クアゼパム錠20mg「YD」 |
沢井 | クアゼパム錠20mg「サワイ」 |
共和 | クアゼパム錠20mg「アメル」 |
*上記以外も発売されています。
なお各ジェネリック医薬品の値段を調べたい場合は
コチラのサイトを参考にして下さい。
注意点
食後服用は絶対に避ける
Dr指示の服用量を厳守する!
ドラール錠 医薬品情報
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