ベノジール錠



ベノジールカプセル(10mg/15mg)

「ベノジールカプセル10・15」は現在は発売中止となっています。成分はフルラゼパムでありダルメートカプセルと同じ成分となっています。

 

特長

「ベノジールカプセル(10mg/15mg)」

 

長時間型に分類される睡眠薬になり中途、早朝覚醒に悩まれる方などに処方されます。

 

2014年に発売が中止、薬価削除されており、現在は処方される事はなくなった医薬品となります。

 

睡眠の質への影響

 

ベノジールカプセルの睡眠の質への影響
レム、ノンレム睡眠から見てみると下記のようになります。

 

睡眠レベル 与える影響
レム睡眠 影響は少ない
ノンレム睡眠(ステージ1) 不明
ノンレム睡眠(ステージ2) 不明
ノンレム睡眠(ステージ3/徐波睡眠) 不明
ノンレム睡眠(ステージ4/徐波睡眠) 不明

 

ベノジールはREM睡眠への影響が少なく
生理的睡眠に近い眠りをもたらす睡眠薬であるといわれますが
各睡眠に対する詳細に関してはデータがなく不明です。

 

【参考】
一般的なベンゾジアゼピン系睡眠薬
深い睡眠を減少させ浅い睡眠を増加させる作用をもち
眠る事は出来るが睡眠の質は悪化する事が多い。

 

 *関連記事:ノンレム睡眠とレム睡眠って?

 

作用時間(効果持続時間)

 

ベノジール錠カプセル/th> 詳細
タイプ 長時間型
半減期 23.6時間(代謝物)
作用発現時間 30分
効果持続時間 不明(10時間以上

 

血中濃度が最大になる時間(Tmax)が8時間程度になるので
効果持続時間はそれ以上と考えれれます。

 

副作用

 

最も起こる可能性が高い副作用としては2.1%に翌朝の眠気、ふらふら感などが見られます。

 

これは長時間型ゆえに効果が持続し朝の時点でも睡眠薬の効果が残ってしまう事が原因になっています。

 

がこれはなかなか難しいですよね。早朝覚醒を防ぐ為には効果が持続するタイプを選ばなければいけないですが、それに伴い翌朝まで眠気などが起こってしまう事があるのです。

 

また鎮静、抗けいれん、馴化作用はニトレゼパム(ベンザリン)より弱く筋弛緩作用、協調運動障害はベンザリンより著しく弱いのが睡眠薬ベノジールカプセルの特徴です。

 

長時間型になるので離脱症状発現の可能性は少なくなっており安全に使用できる薬剤ともいえます。

 

しかしながら長く効果が持続するので眠気などの副作用が日中も持続してしまう可能性があります。

 

依存性、耐性のまとめは下記のようになります。

 

一般的に短時間型と比較すると
ベノジールカプセルなどの中〜長時間タイプの睡眠薬は
依存性や離脱症状などは少ないと言われています。

 

ベノジールカプセル 詳細
依存性 薬物依存可能性あり
耐性 生じる可能性あり

 

いずれの場合も大量投与、連用中の急な服用中止で起こる可能性が高いので注意が必要です。

 

2017年3月に「連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること」という重要な基本的注意が追加されました。

 

またアルコールとの併用によりベノジールの作用増強、効果が持続する事があります

 

また服用した翌日の飲酒での発現する場合がある(効果持続時間が長い為)お酒はできれば控える事が望ましいと思われます。

 

 

 

注意点

服用中は飲酒は控えた方がベター
Dr指示の服用量を厳守する!
途中で起きる予定がある場合は服用しない!

 

ベノジール錠情報

 

協和発酵キリンから発売されていた「ベノジールカプセル10・15」は現在は発売中止となっています。成分はフルラゼパムでありダルメートカプセルと同じ成分となっています。

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